令和6年CVD研究会活動記録

第81回CVD研究会 (第33回夏季セミナー)

令和6年8月28日(水) 13:00 〜 29日(木) 12:00
はまきたプラザホテル(静岡県浜松市)および サクラ工業(株)浜北工場(静岡県浜松市)
プログラム
1日目 8/28(水)
13:00 浜松アクトタワー南側の観光バス乗降所集合(JR浜松駅北口徒歩2分)集合
13:15〜13:50 (貸し切りバス移動)
14:00〜16:15 サクラ工業(株)浜北工場見学(ヤマハ自動二輪車マフラー製造工程: ナノ膜、触媒、メッキ)
16:20〜16:35 (貸し切りバス移動)
16:50〜17:30 プロセスプラズマにおける活性種挙動の分光診断 (名城大) 竹田 圭吾 氏
17:30〜18:10 PIAD法によるプラズマイオン注入・成膜技術によるインテリジェントDLCの用途開発 (プラズマイオンアシスト) 鈴木 泰雄 氏
18:30〜20:30 技術交流会

(はまきたプラザホテル泊)
2日目 8/29(木)
8:50〜9:50 透明セラミックス厚膜の高速化学気相析出 (横浜国立大) 伊藤 暁彦 氏
9:50〜10:50 ダイナミックオーロラPLD法によるセラミックス薄膜の作製 〜成膜時の磁場印加効果〜 (静岡大) 脇谷 尚樹 氏
10:50〜11:00 休憩
11:00〜12:00 ミストを活用した次世代の効率的かつクリーンなコーティング法 (ニコン) 西 康孝 氏

第81回CVD研究会(第33回夏季セミナー)では、静岡県浜松市のサクラ工業(株)浜北工場を訪問し、ヤマハの自動二輪車マフラー製造工程(ナノ膜コーティング、触媒、メッキ)を見学しました。平成29年12月の第66回CVD研究会でご講演いただいたSixONyナノ膜コーティングが実用化されたものです。開発の話を伺っていた技術が実用化された現物を拝見し感慨深いものがありました。見学会後の講演会は同社の部屋をお借りして行い、翌日の講演会ははまきたプラザホテルで行いました。竹田先生にはこれまで進めてこられたプラズマ診断の歴史と現在をお話しいただき、プラズマイオンアシストの鈴木様にはプラズマイオンアシスティッドデポジションというイオン注入とCVDを行うコーティング法をご紹介いただきました。横浜国立大学の伊藤先生にはレーザーを用いて透明セラミックス厚膜を作製する技術を紹介いただきました。どんな膜でも作れるのではないかと思うほどに多くの例を見せていただきました。静岡大学脇谷先生には、ダイナミックオーロラPLD法をご紹介いただきました。ニコンの西様にはCVDではないミスト製膜法を紹介いただきました。常圧での製膜が可能なのは強みです。今回はいつもにもまして、多彩な製膜法のお話を伺うことができ、充実した会となりました。あいにくの台風の雨の中、ご参集くださった講演者、参加者の皆様にお礼申し上げます。サクラ工業ならびにヤマハ発動機の皆様、お世話になりました。心よりお礼申し上げます。


第82回CVD研究会

令和6年12月6日(金) 10:30 〜 16:50
京都経済センター(京都市)4階 午前:4−D、午後:4−F
プログラム
10:30〜11:15 Cat-CVDでの窒化Si膜堆積とその太陽電池応用 北陸先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 教授 大平 圭介 氏
11:15〜12:00 ミストCVD法によるCr2O3基板への低欠陥Ga2O3成膜 日本ガイシ株式会社 研究開発本部 渡邊 守道 氏
12:00〜13:30 昼休み
13:30〜13:40 令和6年度CVD研究会総会
13:40〜14:25 PFAS規制に関して 日本フルオロケミカルプロダクト協議会 瀬戸口 稔 氏、名倉 裕力 氏
14:25〜15:10 原子層堆積法に向けた高反応性原料と供給方法 大陽日酸株式会社  清水 秀治 氏
15:10〜15:20 休憩
15:20〜16:05 機械学習を用いたエッチングプロセス開発におけるデータセット構築とエッチング形状最適化 株式会社日立製作所 研究開発グループ 大森 健史 氏、森崎 諒 氏
16:05〜16:50 大気圧・準大気圧プラズマによる材料プロセス: プラズマ援用インクジェット法および単結晶ダイヤモンドCVDの応用 産業技術総合研究所 エネルギー・環境領域 新田 魁洲 氏
17:15〜19:00 技術交流会(楽坐 青天家 ラクザハレルヤ)

第82回CVD研究会では、大平先生からCat-CVDについてお話しいただきました。これまでにもCat CVD の話題は取り上げてきましたが、今回は太陽電池のパッシベーション膜という目的の明確なCat CVDについてご講演いただきました。大型のCat CVD装置の紹介もありました。日本ガイシの渡邊様には酸化ガリウムのミストCVD法についてお話しいただきました。酸化クロム基板上では極めて欠陥の少ない酸化ガリウムを成長させられることなどを聞かせていただきました。パワーデバイスでは製品デバイスサイズが大きいため格子不整合はより重要な問題であると理解しました。欧州でのフッ素化合物の使用規制の動きは、CVD装置のクリーニングガスを直撃します。日本フルオロケミカルプロダクト協議会の瀬戸口様、名倉様には、このPFAS規制についてご説明いただきました。日米欧の対応の違いを興味深く伺いました。太陽日酸の清水様からはALD装置とプロセスについてご講演いただきました。過酸化水素とヒドラジンのお話を伺いました。日立製作所の大森様、森崎様からはエッチングプロセスの運転条件最適化に機械学習モデルを使うとどうなるかをわかりやすい実例を交えてご説明いただきました。産総研の新田様からは各種プラズマについてのご説明と粒子合成やダイヤモンド合成について教えていただきました。年末のお忙しい中、参加くださった皆様ならびに講演者の方々にお礼申し上げます。


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